半ダースの犬 09

エンジェル「僕の家のバスルームはよく壊れる。男二人で年寄りと子供だから、使い方が悪いのかもしれない」


エンジェル「僕はまだ子供だから直せないので、おじいさんが直す」

エンジェル「おじいさんはお年寄りだけれど大人だから、シンクの修理も、トイレの詰まりも直せる」

エンジェル「バスタブの修理だって、ちょちょいのちょい、だ」

エンジェル「ほらみろ、って感じでドヤ顔するから、僕は何にも言えなくなる」

エンジェル「おじいさんは、修理はするけれども、掃除はしないんだ」

エンジェル「シンク磨きも、トイレ掃除も僕だよ」

エンジェル「床拭きはいつも僕の仕事だしね」

エンジェル「この前、『お化けの日だからトリック・オア・トリートに行っておいで』っておじいさんが言ったんだ」

エンジェル「僕は嬉しくて、衣装に着替えて出かけたんだよ。ちゃんと在宅の家を確かめてね」

エンジェル「だけど家の人、出てきてくれないんだ。待ってたらご主人が帰って来たんだけど、ご主人にも無視されちゃった。諦めて他の家に行こうとしたんだけど、他の家は全部留守になってた」

エンジェル「きっとおじいさんの仕事の所為だよね。犯罪者の孫じゃ相手にしてもらえないんだと思う。おじいさん、仕事替えてくれたらいいのに」

フランスまで配達した仕事、§10の昇給でしかないなんて、割に合わない!

エンジェル「そんな話をしたら、おじいさんにほっぺたをつねられちゃった」

エンジェル「おじいさんなんて嫌いだ、って思うけど、でもおじいさんは僕を育てるために苦労しているんだ。仕事だって仕方なしになんだ」

エンジェル「おじいさんの犬は意地汚くて馬鹿だ。だって僕、料理してないもん」

エンジェル「でも僕は他に行くところはないしね。おじいさんの馬鹿犬ともなかよくしなきゃいけないんだ」

ソファに座っていたら、背後には投げられないよね。

エンジェル「だから僕、意地悪しておじいさんの前では、おじいさんの白パン食べないんだ。缶詰スープ食べてやった。おじいさん、悲しそうだった。悪かったかな」

エンジェル「だから反省して、おじいさんの絵を描くことにしたんだ。おじいさん、喜んでくれた」

エンジェル「でもおじいさんは、僕が一生懸命描いているのに、もっとスキルを上げろって言うんだ。おじいさんはもっとイケメンだって。おじいさんが邪魔しないでくれたらスキルだって上がるのに、わかってないんだ」

エンジェル「一生懸命描いたけど、おじいさんは気に入らないんだろうな」

エンジェル「僕はおじいさんが、もっとおじいさんらしい仕事をしてくれたらいいと思いますマル」

ワンコ優先なので、おじいさんと孫の人間関係は世帯中最下位です。
会話もほとんどないですしね。血縁というだけが頼りです。


おじいさんは、犯罪キャリアレベル4『逃走ドライバー』に昇進しました。
エンジェルの絵描きスキルはレベル8です。